Thursday, 14 February 2013

The Alchemist & Sankalpa


昔どこかで著者の名前を聞いて、「いつか機会があったら読んでみよう」と思ったまま忘れていたのだけど、いつもチェックする激安の本屋さんで破格の値段で売られていたのを見て思い出した。




クリントン元米大統領や女優ジュリア・ロバーツが読んだ事で有名になった作品。



夢を諦めないことの大切さを、淡々と綴る物語。


もしも話がそれだけなら、私としては子供たちに読ませてあげたい本として覚えてはおいても、敢えて大人に勧める程の本だとは思わないのだけど、私が「この本、いいな」と思った箇所があって、

それは共に旅をする錬金術師が少年に、

「心の声をいつも聞きなさい。でも心は嘘をつくし、煩わしいほど君に喋りかけてくる。それでもその声をじっと聞きなさい。じっと聞き続けていれば、いつか心の本当の声が聞こえてくる」

伝えるシーン。


これってヨガでいう、Chitta Vritti(チッタ・ヴリッティ)とSankalpa(サンカルパ)の事だ、と思った。


Chitta Vrittiとは「心のさざ波」の事で、次から次へと私たちのマインドに浮かんでくる、ありとあらゆる事。


最近読んだ本によると、左脳には言語機能(language centre)を司る部分があって、殆どの人の場合そこが絶えずおしゃべりをしている状態。著者であるジルさんはそれをBrain Chat(脳のおしゃべり)と名付けていたけど、ヨガ的に言ったらそれはChitta Vritti。

パタンジャリのヨガ・スートラでは、"yoga chitta vritti nirodha."という文章があって、「ヨガは絶えず移り変わる心を鎮める事である」とヨガを定義している。

Chitta Vrittiは左脳の思考なのでエゴの声。「私」と「他」を隔てる声で、この声が大きい限り調和はありえない。だからヨガはその声を沈めて、自分の内なる存在の声を聞く事を目的とする。


そしてその過程で生まれてくるのがSankalpa。私たちはみんなSankalpaを持っていて、それは私たちが心から求めるもの。日本語で言うと、「大義」という訳がしっくりくるかも。

エゴの自分(小我)がどうこうではなくて、真の心が求めるもの。それは個人によって違うものだけど、でもSankalpaを見つけて自分が切磋琢磨する事によって、自分の取り巻く環境もそれに呼応するかのように動き始める。Sankalpaを見つけてそれに歩き出したとき、その人は多分人生で一番輝いていると思う。


Sankalpaはエゴの声を押さえないと見えてこないものなので、見つけるにはじっと瞑想するだけ。でも瞑想の過程では沢山のChitta Vrittiが聞こえてくるから、それでも諦めないでじっと待っていれば、自分の本当の聞こえてくる。


銅を金に変えるのが本当の錬金術ではない、魂の声を聞くことができるのが錬金術師なんだ、

と言っていた錬金術師。



彼は錬金術師であり、とてもヨギ。

かっこいい。

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